法政大学高等学校ラグビー部

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HOSEI University Highschool RUGBY FC
新人大会トーナメント2回戦

新人大会トーナメント2回戦

新人大会トーナメント2回戦。

いよいよこの日を迎えた。

法政にとっては実に1年ぶりの公式戦である。今年は1年生しか選手がいないため、春季大会・セブンス・全国大会都予選と、全ての公式大会にエントリーをしなかった。この新人大会に出場するため、7名入部した一年生選手たちは、8ヶ月もの間練習を繰り返してきた。

やっと試合が出来る。やっとファーストジャージを着ることができる。このために練習してきたのだ。そして、3年生の沼田海翔・溝井舞にとっても1年ぶりの公式戦である。本来であれば秋に行われた全国大会都予選をもって三年生は引退となるが、今年はこの新人大会まで引退を延ばし、最後にちゃんと大会を戦ってから引退することを決めていた。たった2人の三年生にとって、最上級生として戦う、最初で最後の大会である。

初の公式戦ということに加えて、三年生にとっての最後の大会というプレッシャーは大きなものであったようで、選手たちは皆ガチガチである。緊張を解きほぐすべく色々な声掛をしたが、全くと言って良いほど効果はなし。緊張感漂う中でのキックオフとなった。

 

マイボールでのキックオフ。

前半1分。No.8甲川がナイスタックルからボールを奪う。良い形でフェーズを重ねるが、ここは惜しくもペナルティーを犯してしまい先制点には至らない。

6分。立ち上がりにペナルティーを連続で犯し、自陣へと攻め込まれた合同F。合同Jは東海大菅生と帝京八王子という、強豪校の合同チームであり、非常に身体が大きくパワーのある選手が多い。敵陣へ行ってからのモールが最大の武器としていたようで、ここもラインアウトからのモールを押し込まれ、先制トライを奪われた。0-5。

8分。引き続き合同Jの時間帯。合同Fの反則から得たペナルティーキックに対し、冷静にショットを選択。点差を8点に広げる。0-8。

その後は合同Fも盛り返す。緊張もほぐれてきたのか、プレーも冴えを見せ始めた。特にスクラムは安定感を見せ、毎回プッシュしプレッシャーをかける。法政の3人で組むフロントローは、毎日10本のスクラムを欠かすことなく組み続けてきた。その成果が現れている。

12分。明けてしまったポイントサイドを相手SHに抜かれビッグゲイン。FBとの1対1となるが、FB古瀬がナイスタックルからの素早いジャッカル。ボールを奪い返しチームを救った。

その後もFL立原を中心に、低いタックルで攻撃を食い止める合同F。

18分。ペナルティーからHO桑原が突っ込みゲイン。そこから左サイドへ大きく展開し大チャンスを作る。そしてここからは自慢の大型FWによるピック攻撃。相手DFは食い止めきれず、見事にトライを奪った!凌いだ後のナイストライ。キッカーを務める古瀬も、端の難しい角度からのコンバージョンを見事に決める。7-8。

その後は合同Jも再び攻めてくるが、何とか凌ぎきって前半終了。

 

良い形で終われたことにより、俄然盛り上がる合同F。最初の緊張も完全に消し飛び、意気揚々と再びグランドに走っていく。

 

後半の立ち上がりも、WTB小林の快速を活かした40mのゲインなど、合同J陣に攻め入っていく。しかし攻撃ではミスも多く決定的なプレーが生み出せない。

4分。逆に合同Jは自分たちのゲームプランに忠実に責め続け、ここもラインアウトからのモールを選択。何度か押し留めるも止め切ることができず、インゴールまで運ばれてしまった。7-15。

その後も合同Fはチャンスを生み出すも、ミスも多く、反則を犯して陣地を奪われる、という展開が続いていく。

14分。ラインアウトからモールを組まれる。合同Jのモールは強力であり、止める術を持たない我々は抵抗するもトライを奪われ続ける。7-22。

19分。しかしまだ諦めない。再び敵陣ゴール前まで攻め込むと、スクラムからキャプテンSH長谷川が持ち出し甲川へとパス。ブラインドサイドを駆け上がりインゴールへと飛び込んだ。12-22。

21分。しかしやはり合同Jのモール。なんとか押し返そうと努力するも、FWが持ち出しトライを奪われる。12-29。

24分。最後の攻撃。諦めず敵陣で得たペナルティーキックからハリーで攻撃する。インゴールが見えるところまで攻め込んだが、ついにトライは奪えず試合終了の笛が鳴った。

 

ノーサイド。

 

残念ながら負けてしまった。ようやく少しだけチームらしくなってきたのに。この試合を通じてレベルアップしてきたことが、手に取れるように感じられたのに。残念だ。しかし、「この続きを見てみたい」というところまで来られたのは、このチームにとって大きな成長だった。これからもっともっと成長するだろう。当面は、今後もこのチームで試合をしたり練習をしたりしていく。来週も12/23も早速練習試合をする。運が良ければ、春季大会も同じメンバーで再び合同チームを組むこともあるかもしれない。今度は負けないように、各チーム、各選手がレベルアップすることが必要だ。

 

そして、法政の三年生の2人にとっては、結局この試合が引退試合となってしまった。海翔と舞にとっては、どんな3年間だっただろうか。海翔には、生きてこの日を迎えさせてあげることができなかった。舞には、チームメイトがいない、寂しい時間を味わせてしまった。顧問の私の責任だ。どんなに謝っても決して許されることではない。

しかし、海翔のご両親から「これからもがんばってほしい」という温かいお言葉をいただいた。舞とは「10年後に、あの時に先輩が繋いでくれたから今のラグビー部があるんだ、と言わせるために今を踏ん張ろう」という約束をした。辞めるわけにはいかない。応援いただいてくれている方々のために、繋いでくれたみんなのために、この日を新たなスタートとして、法政大学高等学校ラグビー部を元気で誰からも愛される部へと導いていきたい。

海翔、舞、ありがとう。

 

合同F
1
松崎 耕太郎(法政)
1
2
桑原 遥平(法政)
1
3
中原 陸(法政)
1
4
井口 達暁(武蔵)
2
5
山口 好三郎(田無)
2
6
齋藤 雅文(武蔵)
1
7
立原 智彦(法政)
1
8
甲川 敬浩(武蔵)
2
H
9
長谷川 陽生(武蔵)
2
10
細井 貫太(三鷹)
1
TB
11
小林 雅治(法政)
1
12
杉田 良樹(田無)
1
13
田中 幸翼(武蔵)
1
14
谷川 巧(武蔵)
1
FB
15
古瀬 裕貴(法政)
1
16
吉田 竜大(田無) 1
17
野澤 拓馬(法政) 1
18
玉田 翔(田無) 1
19
本間 凜太郎(田無) 1
20
小山田 誠輝(田無) 1
21
室井 真麻(田無) 2
22
23
24
25
合同F
合同J
1
1
1
PG
1
DG
7
前半
8
1
3
3
PG
DG
5
後半
21
12
合計
29
交代
入替 後半0分 13 → 21

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