法政大学高等学校ラグビー部

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HOSEI University Highschool RUGBY FC
全国大会都予選トーナメント2回戦

全国大会都予選トーナメント2回戦

全国大会都予選トーナメント2回戦。

いよいよ3年生最後の大会、花園予選の初戦を迎えた。昭和第一・三鷹と一緒に組む合同Dだが、コロナ禍でなかなか一緒に活動することが出来ず、全員で合わせることが出来たのは数えるほどだった。更に、法政が誇るエースFL染谷が古傷の膝を痛めこの試合に参加できなくなった。だが苦しい状況はどのチームも一緒だ。この夏に本当に満足のいく準備の出来たチームなどないのではないだろうか。相手の学習院も15人ちょうどで試合に臨んでいた。こうして大会に臨めることを感謝し、いるメンバーで思い切り戦うことしか出来ない。そう言葉を交わしてキックオフの笛を聞いた。

学習院ボールでキックオフ。

開始早々、SO小沢のキックをキャッチした学習院がカウンターアタックでビッグゲイン。いきなりのピンチを迎えるも、DFが踏ん張りターンオーバーする。

5分。またもピンチを迎えるも小沢のビッグタックルでチームを救う。小沢は昭和第一のキャプテン。この日に賭ける想いは誰よりも伝わってきた。

6分。その小沢からが逆サイドに空いたスペースに大きなキック。WTB加藤がこのボール追いつき大チャンス。

8分。今度はLOマチャス、FL岡本がゲインを重ね、学習院陣深くへと侵入する。

しかしこうしたチャンスは生まれるものの、ミスが多く決定機を迎えられない。

18分。膠着状態からピンチを迎えるも、FB石坂が1vs1を止めてみせる。

19分。しかしそこから学習院の連続ピック。ついにトライを奪われ試合が動いた。0-5。

23分。今度は合同Dの反撃。キックオフを一番深いところに蹴ると、このボールを学習院がノックオン。この試合一番深いところでのマイボールスクラムとなったが、やはりミスでトライを奪えない。

ロスタイム。しかしこのまま前半が終わるかと思った瞬間、ついに反撃に成功する。連続アタックでゲインを重ねると、絶妙のタイミングで小沢→CTB髙田へとボールが渡り学習院のDFラインを突破。そしてゴール中央に飛び込んだ。7-5。

 

そしてそのまま前半が終了する。

素晴らしい形で前半をしめくくった合同D。後半に向けて高揚しており雰囲気も良い。しかし前半はペナルティーの多さやミスの多さが目立った。そのためか体力的な消耗も大きく、それが後半の懸念点であった。

 

後半のキックオフ。

立ち上がりから学習院の猛攻を受けるが、石坂のナイスタックルを始めそれぞれが身体を張ったDFを見せる。

6分。学習院の反撃。ラインアウトから左サイドに展開すると大きなスペースに繋がれインゴールまで運ばれてしまう。7-10。

9分。このあたりから合同Dに疲れが見え始める。DFラインで人数が余られる場面が目立ち始め、そこを抜かれてトライ。7-17。

12分。しかしまだまだ諦めない合同D。再び学習院陣へ攻め込むと、ペナルティーのチャンスに岡本が迷わずGO!左サイドで加藤にボールがつながりゴールまであと1メートルまで迫るも、惜しくもタッチラインの外へと押し出されてしまう。

14分。しかしそれでも下を向かない合同D。敵陣5mでのマイボールスクラムのチャンスを得ると、左サイドを攻め、髙田が再びインゴールに飛び込んだ。12-17。

その後は一進一退の展開だったが、合同Dの疲労は顕著になってきており、足も止まり始めた。学習院のキーマンである13番にスペースを与えてしまうシーンが増え始め、ゲインを重ねられる。

20分。ここでもその学習院13番に走られ、人数的に不利になっていた右サイドを狙われる。加藤、石坂、キャプテンSH奈良が必死に戻りタックルするも、勢いの付いた突破を止めるには至らず、インゴールまで走られてしまった。12-22。

22分。DFラインに穴が目立ってきた。今度は左に展開されると合同DのDFはついていけず、トライ。12-29。

決定的なトライを奪われてしまった。

ロスタイム。だがそれでも合同Dは諦めなかった。小沢が深い位置から再三ボールをもらってぶち当たる。奈良が大きな声を出し続けてチームを鼓舞する。マネージャーたちも泣きながら声を枯らして応援をする。最後まで一丸となって戦っていた。

しかしトライは奪えなかった。

ノーサイド。

 

終わってしまった。あまりにも早い大会敗退となってしまい、正直何も考えられなかった。たらればはいくつもあるし悔いがないと言えば嘘になる。しかし試合後の選手たちの表情を見ていると、私の気持ちもだんだんと変わってきた。最後の試合となってしまった3年生は大粒の涙をこぼしている者も少なくなかったが、たくさん泣いた後は笑顔で互いの健闘をたたえていた。仲間たちとこの試合が出来て良かったと口々に言っていた。コロナのために試合すら出来なかったチームもある。本校の中にも戦わずして引退した部活もあった。そんな中でこうして全員揃って最後の大会に臨めたことを素直に喜んでいた。

思えば今年の3年生は、1年生の頃よりコロナのために様々なものを奪われ続けてきた。大会は中止となりKOBELCOカップもなくなり、学校行事もなくなり修学旅行にも行かれなかった。そんな中で最後までこうしてラグビーの試合が出来て、仲間もたくさんできて、後悔よりも満足感の残る高校ラグビーだったのかなと思いたい。

3年生、本当にお疲れ様。大変なことの方が多い3年間だったと思うけど、いつ諦めても誰も責めないような環境の中でもこうして最後まで努力し続けた姿、本当に素晴らしかった。その背中は後輩たちがしっかりと目に焼き付け、これからまた「伝統」という形で受け継いで行ってくれると思います。

 

 
 
1
笹原 世凪(昭和)
2
2
淋 遥翔(昭和)
3
3
富永 有飛(昭和)
2
4
マチャスジョシュアアルベス(昭和)
3
5
澤田 康典(昭和)
1
6
佐野 颯貴(三鷹)
2
7
岡本 恵弥(法政)
2
8
恒見 大晴(昭和)
3
H
9
奈良 遼也(法政)
3
10
小沢 秀太(昭和)
3
TB
11
加藤 匡庸(昭和)
1
12
髙田 太陽(昭和)
3
13
桑原 脩汰(昭和)
3
14
小宮 瑛智(昭和)
1
FB
15
石坂 瑠惟(法政) 2
 
16
下地 堅太(昭和) 1
17
杉元 一瑳(昭和) 2
18
松島 悠真(法政) 3
19
   
20
   
21
   
22
   
23
   
24
   
25
   
合同D
 
学習院
1
1
1
 
 
PG
 
 
DG
 
7
前半
5
1
4
 
2
 
PG
 
 
DG
 
5
後半
24
12
合計
29
交代
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
 

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