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春季大会3回戦。先週最高の形で保善を打ち破った法政。チームは勢いを増し、選手には自信がみなぎっていた。対するは都立大泉高校。古豪・日大二高を倒して3回戦に勝ち上がってきた敵だ。過去には東京都の決勝戦にも駒を進めたことのある侮れない相手である。保善戦の勝利に浸ることことなく、今度も自分達のラグビーが1試合通じて出来るかどうかが鍵であった。

大泉ボールのキックオフ。

立ち上がり、法政の動きはあまり良くない。

前半2分。大泉の蹴ったキックの処理を誤り、いきなり自陣22m内でのラインアウトというピンチに陥る法政。ここでさらにペナルティーを犯してしまいゴール正面という絶好の位置でのペナルティーゴールを狙われてしまう。そして難なく決められ先制点を奪われてしまった。0−3。

3分。しかし法政はすぐさま反撃。その後のキックオフをWTB橋本が奥深くへ高く素晴らしいボールを蹴る。大泉は外に蹴り出すしかなく、今度は法政が大泉ゴール前でのラインアウトというチャンスを得る。そこからFWがモールで押し込むと大泉はたまらずコラプシングの反則。SH横尾が素早く反応しこのボールを左サイドにいたFL竹内へとパス。竹内はDFを跳ね飛ばしインゴールへグラウンディングした。5−3。

9分。法政FWのシェイプ攻撃からNo.8岨野が独走。残っていたFBのタックルもかわし一気に大泉陣5mまで突き進む。ここで左サイドがガラ空きとなりSO山福から左へ展開をしたが、ここは惜しくも繋がらない。

10分。しかしまだまだ法政の時間帯。再びボールを取り返すと大泉ゴール前ラインアウトからFWの連続アタック。そしてジリジリとゲインを重ねインゴールまでたどり着いた。10−3。

15分。今度は大泉の逆襲。細かく繋がれあわやという場面を迎える。しかしここでFB佐々木がナイスタックルでチームのピンチを救う。
佐々木は今年からFBを任されているが、新人戦の頃はDFに難があり相手選手に抜かれてしまう場面も多くあった。その悔しさから人一倍努力を重ね、だんだんと頼れる存在となってきた。法政二高戦からのこの3試合、佐々木は一度も1対1で抜かれていない。文字通り「最後の砦」となり始めている。

17分。大泉の攻撃が続く。またしても法政ゴール前で大泉スクラムというピンチを迎えるが、ここはPR石井、HO椎名、PR金森を中心としたスクラムが大泉の1列目をめくり挙げターンオーバー。チームの危機を救った。

それでも大泉は攻撃を仕掛け続け、法政はなんとか耐えるという時間が続く。

28分。あわやという場面を迎える。大泉はゴール前でアドバンテージを得ると迷わずドロップゴールを狙った。良い角度でゴールに向かったボールであったが、左ポストを直撃しゴールならず。

29分。防戦一方の展開から、ロスタイムについに同点トライを奪われてしまう。大泉はモールからサインプレーでアタック。これが見事に決まり法政DFは見事に抜かれてしまう。そしてトライ。10−10。

そしてハーフタイム。


嫌な形で前半を終えてしまった。法政は明らかに保善戦より動きが悪い。もちろん大泉も必死にアタックしてくる上に、ところどころ脅威となるプレーを見せてきていた。だが保善との試合の時の戦いが出来れば圧倒できているはず。法政はもう一度冷静に話し合い、グランドへと出て行った。


後半1分。法政はマイボールキックオフから怒涛のラッシュ。一気にボールを奪うと整備し切れていない大泉DFの裏を目掛けて山福がゴロパンを蹴る。大きなチャンスを迎えるとこのボールをゲットした竹内がビッグゲイン。そこからFL大屋へとボールを繋ぎトライ。立ち上がりで圧倒するというテーマが実践できた。17−10。

9分。LO堤が自陣から得意の強さを生かしてビッグゲイン。ラックになると法政はそこから連続攻撃を展開。大泉DFは法政のプレッシャーの前に段々と中央に寄せられていた。ここでBKは右に人が余った。前半はミスでとりきれなかったが、ここは山福→佐々木→吉原と綺麗に繋がり、CTB吉原はDFを振り切り右サイドに飛び込んだ。24−10。

13分。まだまだ法政の攻撃は止まらない。センタースクラムから横尾が右裏へと大きくキック。このボールは大泉陣5mという最高の場所まで転がり、大泉WTBが必死に追いつくもここへ佐々木が猛然と迫っていた。大泉WTBはなんとか外へ蹴り出そうとするも佐々木の方が速かった。タックルが見事に決まりボールがこぼれる。ここに橋本がしっかり走ってきており、ボールをピックすると無人のインゴールへ。29−10。

その後は大泉も粘りを見せ一進一退の攻防となる。

27分。橋本が右サイドでパスを受けるとスピードに乗る。期待の1年生ルーキーである橋本はスピードとステップで次々とDFを抜き去り、引きつけたところで左へパス。繋がればとどめのトライ、となるはずだった。しかしこのパスは繋がらず、あろうことか大泉WTBの元へ。カウンターとなり独走を許す。法政は完全に前がかりとなっており誰もこの選手に追いつけず、なんと60mを走りきられてしまった。29−15。

29分。しかし勢いづいた大泉に対し、法政は今度こそ引導を渡した。ロスタイムに連続アタックからゲインを重ねると、大泉DFが薄くなっている場所を見つけた堤が素晴らしいスピードでカットイン。そしてトライを奪った。36−15。

そしてノーサイドの笛。



まずは勝ててよかった。トーナメントである以上勝つことが何よりも大事だ。4回戦に進めることは素直に嬉しい。
しかし同時に課題も浮き彫りになった。反省してそれを実践させてもらえるのも勝利チームだけに与えられた権利だ。しっかり反省して次戦に備えなくてはいけない。


次はいよいよ東京高校との一戦になる。過去何年にもわたって常に花園に出場している、紛れも無い超強豪チームだ。ものすごく強いだろう。我々がチャレンジャーであることは疑いの余地が無い。しかし良い試合をしたり一矢報いたいという気持ちは一切無い。勝つために戦う、それだけだ。東京に勝たなければ関東大会に行ける権利も手に入らないないのだ。

勝とう。

この試合に勝てば保善戦とは比べ物にならないほどの感動が我々を待っているぞ。

勝とう。

そして私個人としてはそろそろリベンジしたい。私が初めて顧問となりラグビー部の一員として迎えてくれた、私にとっての初代、それは関翔太率いる第53代であった。秋の全国大会予選で法政と東京は共に勝ちあがり、準々決勝で対戦した。互いに視力を尽くして接戦となり、後半25分まで互角の勝負を演じ3点差で食らい付いていたが、最後にBKラインが突破され12−22で敗れた。今でも忘れられない悔しい一戦だった。

それから13年が経った。その間に東京とは何度か対戦したがいずれも跳ね返され続けてきた。
もうそろそろいいだろう。
東京に勝って53代のヤツラを喜ばせてやりたい。そして東京中のラガーマンにあっと言わせてやろうぜ。

そのためにチームの全ての力を結集させて東京に挑むのだ。

今こそ勝負の時だ、法政!



法政

1
石井 英人
1
2
椎名 克
2
3
金森 達哉
3
4
堤 正樹
3
5
谷口 優人
2
6
大屋 賢祐
2
7
竹内 仁之輔
2
8
岨野 力也
3
H
9
横尾 俊也
2
10
山福 武
2
T
B
11
今野 太晴
2
12
松元 宏樹
3
13
吉原 良祐
3
14
橋本 貴大
1
FB
15
佐々木 陽平
2



16
伴 裕太
3
17
18
19
20
21
22
23
24
25
法政
大泉
2
1
1
PG
1
DG
10
前半
10
4
1
3
PG
DG
26
後半
5
36
合計
15

交代