GAME02

悪天候が予想されたラグビー祭だったが、予報を大きく裏切る超快晴。二高との兄弟校対決を戦うのに絶好のコンディションとなった。新人戦は合同チームとなり悔しい思いもしたが、法政中学からの6人は早くからラグビーをする意思を示し毎日共に練習してきた。彼ら新戦力を加え、再び法政高校という看板を背負ってプレーできることに感謝し、選手達はグランドに飛び出していった。プライドを賭けた戦い。先輩もたくさん見ている。負けられない。

二高ボールでキックオフ。

いきなり自陣に攻め込まれ苦しい展開から始まる。二高は例年BK展開を中心とした大学と同じコンセプトのチームを作ってくることが多いが、今年は違った。FWのゴリとモールを中心として、縦へ縦へと出てくるチームになっていた。そのFWのアタックが法政に襲い掛かる。

3分。ラックをターンオーバーされFWのゴリゴリ攻撃を受ける。法政も練習してきた低いタックルで何度か止めるもジリジリとゲインを許し押し込まれた。０－７。

7分。今度は法政の反撃。敵陣10mからSO大仁が二高DFラインのギャップをつき突破。ビックゲイン。DFが寄ってきたところで大きく左へ振った。そこへ期待の1年生WTB山福がパスを受け取り素晴らしいスピードでインゴールまで走りきった。トライ。５－７。

12分。風下に立った法政は陣地を挽回することができず自陣に釘付けにされる。ここで二高のモール攻撃。ここも法政は踏ん張って止めるも、そのたびに再びモールを形成されついにトライを奪われた。５－１４。

17分。BKラインを突破され独走を許す。なんとかゴール前で追いつくが、再び二高FWのゴリゴリ。５－２１。

20分。法政のペナルティーから、二高は迷わずラインアウトからのモール攻撃を選ぶ。このモールがどうしても止められない。５－２８。

前半終了。

二高FWのモール攻撃が止められず4トライを献上した法政だったが、目はまだ死んでいない。再び気持ちを入れ直してグランドへ出て行った。

後半は開始から法政ペース。前半と打って変わって二高陣でアタックを展開し始める。

2分。山福が再び素晴らしいステップでビックゲイン。法政FWを中心に連続アタックでゲインを重ねるが、あと1mというところでパスが繋がらず惜しいチャンを逃す。

5分。それでも法政はまだまだ攻め続ける。ボールを動かし続け、ラインの人数が徐々に余り始める。このチャンスで大仁は右に飛ばしパス。ここにはやはりもう一枚の期待の1年生WTB佐々木が待っていた。二高WTBとの1vs1を華麗なステップで抜き去り、最後はタックルを受けながらインゴールへと飛び込んだ。１０－２８。

12分。今度は二高の時間帯。FWのゴリ攻撃を受けるが、前半は止められなかった法政FWが体を張って防ぐ。NO.8五反田の二度にわたる素晴らしいジャッカルなどでピンチを何度も救う。ならばとBK展開に切り替えた二高のアタックを今度は法政BKが前に出るタックルで必死に食い止めトライを奪わせない。

19分。だが二高FWはやはり強力であり、ギャップを突破されトライを奪われる。１０－３３。

21分。それでも法政は諦めず、走り続ける。大仁からCTB櫻井へ渡ると、素晴らしいスピードで二高DFを突破する。二高DFも必死に止めたが、このラックからのボールを主将・CTB池永が自慢の快足を生かしスワーブ。完全にスピードに乗り二高DFは追いつけずインゴールに飛び込み意地のトライを奪った。１５－３３。

24分。しかしそれでも二高のFWは強力であった。最後もモール攻撃。そしてインゴールまで押し切られてしまった。１５－３８。

ここでノーサイドの笛。

今年も二高に勝てなかった。かつて悔しい思いをした卒業生達も見ていたから、彼らのためにも勝ちたかった。たくさんの応援をいただいたから、何とかその声援に応えたかった。悔しい。

この試合、トライを奪われたのは全てモールだった。弱点が明確に見えたから、2週間後の初戦までにこの課題を克服しなければならない。
でもプラスに考えれば、それ以外のところでは二高に劣っていたとは思わない。最後まで走り負けなかったし、スクラムも押していた。ラインブレイクはほとんどされなかったし、タックルもオーバーもよく入っていた。

期待の1年生6人も想像以上の活躍をしてくれた。このプラス材料と今日の悔しさを、2週間後の初戦にぶつけよう。そして今度は勝って泣こう。

この悔しさを忘れるな！