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春季大会トーナメント初戦。新人戦でベスト8に残った法政はシードとなり、3回戦からの登場となった。相手は東海大菅生。1回戦で強豪・成蹊に競り勝ち、その勢いのまま2回戦も突破してきた。法政はキャプテンの世古が怪我で出場できないが、3ヶ月ぶりに骨折から復帰した副主将の高橋と、半年振りに前十時靭帯断裂という大怪我を乗り越えた中田、同じく半年振りに肩の手術から復帰した太田がいる。
関東大会へ向かって、今キックオフ!

マイボールでキックオフ。

1分。開始早々法政はいきなりピンチを迎える。菅生のキックをFB秋谷が処理をミスしノックオン。自陣5mでのヤーボスクラムとなってしまう。先制点を奪われるピンチであったが、ここで世古の代わりにSOに入った中田のタックルが炸裂。あせった菅生はオブストラクションの反則を犯し、法政はピンチを脱出した。

4分。法政は接点で勝ち前へ出始める。いい形でNo.8高橋が突破し、中田からCTB星谷へとパス。通ればノーマークであったため先制トライのチャンスだったが、ここは惜しくもノックオンで先制することはできなかった。

8分。ついに試合が動いた。良い流れになっていた法政は中田を起点にライン展開を繰り返す。菅生は必死で止めるが、ここで法政はFWのゴリ攻撃。最後はPR佐藤がインゴールに飛び込み、法政は待望の先制に成功する。5−0。

17分。菅生も反撃に転じるが、FL小津が素晴らしいタックルでことごとく菅生の攻撃を止める。

26分。しばらく停滞していた流れがここで大きく変わる。法政のドロップアウトを繋いだ菅生が、いいスピードで前に出てくる。法政のタックルは甘く、止めてもオフロードでどんどん繋がれてしまう。大型FWがスピードに乗るとなかなか止められず、ついに同点トライを奪われてしまった。5−5。

29分。勢いづいた菅生は再び法政に襲い掛かる。スピードに乗ったラインに突破を許し、最後は完全に余った12番に回され、インゴールまで行かれてしまった。5−10。


そしてここで前半終了。嫌な形でハーフタイムを迎えた。


後半は一進一退。法政がラインとキックで前に出れば、菅生もFWとキックを駆使して陣地を回復してくる。どちらも決定的な場面を作ることができず、試合は膠着していった。

18分。ここで試合が大きく動いた。なかなか破れない法政のDFに対して菅生SOがキックパスを選択。法政陣22m内であったため、このパスが通ると非常に危険な場面であった。DFにいったのはFB秋谷。秋谷はこのキックパスに対して果敢に競り合いにいくと、なんとこのボールをインターセプト。そして秋谷はそのまま走り出した。目の前には菅生の選手がいない。秋谷は自慢の俊足を生かし、独走。なんと80mを走りきり、同点ゴールを挙げた。10−10。

21分。同点にされても菅生の士気は落ちず、再び法政陣深くまで攻め込んで来る。あわやという場面になったが、再び中田がこのボールをジャッカル。奪い返した。

23分。法政は再びピンチを迎えるも、CTB吉野の好キックで陣地を取り返す。

28分。このままでは抽選かと思われた28分、決勝トライが生まれた。法政陣22mで菅生ボールスクラム。いいスピードで入ってきたFBとWTBのコンビネーションに法政DFは対応できない。FBの位置に入っていたWTB杉山がタックルに行くもかわされてしまう。そしてインゴールへ。10−15。

最後まで法政は勝利を信じて走ったが、菅生は冷静にボールをキープしタッチへ蹴りだした。


そしてノーサイドの笛・・・



関東大会への夢はあっさりと散ってしまった。みんな初戦で負けるとは思っておらず、呆然としていた。
このチームは花園よりも関東大会という目標を明確に持って戦ってきた。花園を目指さないというわけではなく、この春の段階で強いチームを完成させるべく努力を重ねてきた。9年ぶりの関東大会へ行こう、宇都宮へ行って餃子を食べよう、そんな言葉を合言葉にこれまでやってきたのだ。それがここで終わってしまった。

敗因は色々あるが、やはりキャプテンの不在は大きかったと言わざるを得ない。この試合では最後まであきらめる者はいなかったし、逆転されてもみんなで励ましあっていた。だが今までは世古がいつも背中を押してくれていた。世古がいない中で試合を戦い、その励ましに今までどれだけ助けられてきたのかを感じたのではないだろうか。
世古のために、そんな言葉がたくさん聞かれた。確かにそれは素晴らしいことだ。だがもっと早くその気持ちを持ってほしかった。世古が怪我をする前に・・・。

大きな目標としてきたものが消え、残るは秋の大会一つになってしまった。花園と口で言うのは簡単だ。しかし簡単に切り替えることはできないだろうし、実際に花園を目指すとなればそれだけの覚悟も必要となる。そんなに簡単にできる目標ではないだろう。
だが、もう花園しか残っていないのだ。3年生にとって花園予選まであと半年しか時間は残されていない。しかし半年も残されているのだ。この半年間何を目標にしてラグビーをするのか。ちゃんと考え相談し、前を向ける答えを出してほしい。

世古の膝が治るのは10月下旬の見込みだ。それまで勝ち残っていれば世古は試合に出れる。少なくともそれだけは目標にするべきだと私は思う。
今までみんなのために体を張り続けたキャプテンのために。


がんばれ法政!!



法政

1
藤代 達也
3
2
宮本 廣樹
2
3
佐藤 匠
3
4
高柳 勇斗
2
5
井上 真一
2
6
小津 久典
2
7
岡本 康太郎
2
8
高橋 湧
3
H
9
北 智典
3
10
中田 拓夢
3
T
B
11
杉山 了伍
2
12
星谷 孝太郎
2
13
吉野 裕貴
3
14
高野 祐一
2
FB
15
秋谷 悠太
3



16
松井 貴大
2
17
太田 啓翔
3
18
青木 智史
2
19
倉本 拓周
2
20
21
22
23
24
25
法政
東海
1
2
PG
DG
5
前半
10
1
1
PG
DG
5
後半
5
10
合計
15

交代