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新人大会準々決勝。対するは東京高校。言わずと知れたビッグネームであり、今回の花園では全国のBシードも獲得し、旋風を巻き起こしていた。それでもいい流れでここまで勝ってきた法政は臆することなく戦いに挑んだ。試合前日にはNo.8高橋が足を骨折し試合に出場できなくなった。副キャプテンを失って落ち込むかと思ったが、それでも全員で強い気持ちを持って試合に臨むことができた。善戦なんて要らない。勝とう。そう言ってグランドに出た。

法政ボールでキックオフ。

1分。このキックオフのボールを東京がキャッチしたところに、法政が巣晴らしタックルを浴びせる。なんとか東京がボールを出したところで再びナイスタックルが突き刺さる。東京は今度はボールを出すことができず、ノットリリースザボールの反則。東京陣10m付近からのペナルティーをキャプテンCTB世古は迷わずショットを選択。これを世古自らが冷静に決め、法政は開始1分もたたないうちに先制点を挙げることに成功した。3−0。

3分。体が大きく縦のスピードに勝る東京は、近場の攻撃でどんどんゲインを重ねてくる。法政のDFはよく走り必死に食い止めるも、最後は余った左サイドに大きく展開されWTBにトライを奪われてしまう。3−5。

8分。今度は法政の反撃。いいスピードでボールを繋ぐことができるようになり、ゲインを重ねる。東京陣深くまで攻め込み、ここでSO杉山が絶妙のキックパス。WTB秋谷がスピードを上げて相手を振り切りボールを追う。逆転トライか!?と思われたが、無情にもボールはインゴール手前30cmでタッチラインを出た。

10分。法政は東京陣で攻撃をし続け、何度もチャンスを迎える。連続攻撃で再びトライ目前までいくも、痛恨のターンオーバーを喫する。

法政はDFも非常によくがんばり、東京は自慢の大型FWを使った攻撃でも思うように前に出れなかった。東京はハイパント攻撃に切り替えるが、これは事前に予想し対策を練習していた。しっかりとキック処理をしてチャンスを作らせない。

11分。法政のDFに焦ったのか、東京SHが上げたハイパントをキャッチしたFL平野に対して、東京は空中でタックル。これは明らかなアーリータックルである。レフリーの判断はイエローカード、シンビンであった。

12分。人数で優位に立った法政であったが、ここで大きなミスが出てしまう。キック処理をミスしたところを拾われてしまいターンオーバー。そして左サイドに大きく展開。またしてもWTBにトライを奪われてしまった。3−10。

16分。法政は再び東京陣へ攻め込む。しつこい攻撃に痺れを切らした東京DFが密集でペナルティーを犯す。ここで再び世古がペナルティーゴールを狙い、見事成功。6−10。食らい付いていく。

22分。自陣5mまで攻め込まれスクラムは東京ボール。大型No.8のエイタン攻撃に対してFL小津もWTB青木もタックルに行くが吹き飛ばされて止めることができなかった。6−15。


そしてこのまま前半終了。

前半は自陣での攻撃を3回しか受けなかった。しかしその3回は全てトライを奪われた。あれだけの大型FWに前のめりに仕事をされてしまうとなかなか止めるのは難しい。前半同様しっかりとDFをしてボールを奪い、キックを使って敵陣で攻撃をし続け、チャンスをものにすることが勝利への道であると確認をして後半を迎えた。


しかしまさかの展開が後半に待ち受けていた。


2分。一気に攻め込まれてモールを作られ20mにわたって下げられる。ゴール前ギリギリで止めてボールも奪い返すも、これを再びターンオーバーされインゴールまでもっていかれてしまった。6−20。

6分。怒涛の攻撃を仕掛けてくる東京に対して法政はたまらずペナルティー。これをラインアウトにして再びモール攻撃。今度は止めることもできなかった。6−27。

そしてこのトライ頃から法政の足が止まり始めた。前半から東京の強力FWを食い止めていた法政FWは消耗が激しく、さらに点差が開いたことで気持ちも折れ始めていた。何とか自らを鼓舞するも、一度勢いづいてしまった王者の攻撃はすさまじかった・・・。

そこから試合は一方的になった。
8分。
10分。
12分。
14分。
17分。
21分。
24分。
25分。
と、後半だけで計10トライ、60点を奪われた。

途中何度も世古を始めとするリーダーが火の出るようなタックルで必死に東京に食らいついていたが、流れを止めることはできなかった。


そしてノーサイド。



負けを責めるつもりはない。かと言って全国のBシードに前半だけでも善戦したことを褒め称えるつもりもない。これが実力である。

前週の六郷工科との試合を思い出してほしい。点数は今回の試合と大差は無かった。しかし大きな違いがあった。六郷の選手たちは点差が開いても最後まで大きな声を出して走り続けていた。しかし今日の法政は最後まで勝利を信じて戦うことができなかった。六郷の選手たちがウチの選手よりメンタルが強かったと結論付けるのは簡単だ。しかしそれだけではないと思う。東京高校はチャンスと見るや徹底的な攻撃を仕掛けてきた。ウチの心を折りにきていた。そして見事に折られた。しかし法政は六郷の気持ちを最後まで折ることができなかった。いくら点差が開こうとも『まだ逆転できる。もう一泡吹かせよう。』と思わせるような攻撃しか仕掛けられなかったのではないだろうか。東京の攻撃は容赦なかった。ここが大きな違いだ。まだまだ強いラグビーをできていないと私は感じた。


しかし新人戦でBEST8に残ったことは大きく評価したい。何年ぶりのBEST8だろうか。たくさんの方に喜んでいただき、励ましの言葉をいただいた。これで春季大会はシード校となる。なんとしてもこのチャンスを生かして9年ぶりの関東大会に出場したい。そのためにまた今日から努力しよう。もう次への戦いは始まっているんだ。


最後になりましたが、法政大学ラグビー部の駒井監督をはじめ、本当にたくさんの方々に応援をいただきました。差し入れもたくさん頂戴いたしました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。皆様のご恩に報いるために、また喜んでいただくためにも、今後も精進し熱いラグビーをお見せできるように日々努力を重ねてまいります。今後ともご声援よろしくお願いいたします。



がんばれ法政高校ラグビー部!



法政

1
藤代 達也
2
2
宮本 廣樹
1
3
佐藤 匠
2
4
岡本 康太郎
1
5
井上 真一
1
6
平野 睦
1
7
小津 久典
1
8
高野 祐一
1
H
9
北 智典
2
10
杉山 了伍
1
T
B
11
青木 智史
1
12
世古 陽泉
2
13
星谷 孝太郎
1
14
秋谷 悠太
2
FB
15
吉野 裕貴
2



16
松井 貴大
1
17
18
19
20
21
22
23
24
25
法政
東京
3
2
PG
DG
6
前半
15
10
5
PG
DG
0
後半
60
6
合計
75

交代