GAME08

全国大会都予選2回戦。相手は明治学院東村山を擁する合同H。この日もたくさんの方々が応援に来てくれた。OB、保護者、友人、そして先週対戦した武蔵野東の選手たちも来てくれていた。2週連続で親しいチームと対戦するのは、選手たちにとっても複雑な心境であった。しかし、大きな夢に向かって進むために、伊藤を再びグランドに立たせるために、負けられない戦いが続いていくのだ。

晴天の下、マイボールでキックオフ。

キックオフと同時に法政は合同H陣内に攻め込む。しかし、合同のディフェンスは力強く、特に接点で激しくプレッシャーをかけてくる。法政はなかなかボールを奪うことが出来ず、ミスを連発。先週、立ち上がりに武蔵野東のタックルに苦しめられたのと同じ展開になった。

3分。しかし5mからのマイボールスクラムをゲットすると、FB深谷がゲインを切る。そして、この日も伊藤の代わりにキャプテンを務めるCTB神村が先制のトライを挙げた。７－０。

5分。肩の怪我から復活したWTB秋谷が大きなゲインを見せる。できたポイントから左へ展開。最後はSO世古がトライ。１４－０。

トライは奪ったものの、相変わらず合同の接点でのファイトがすばらしく、法政は安定してボールを出すことができない。ボールを支配しながら前に出れないという展開が続いていた。

14分。苦しい時間を打ち破ったのはWTB吉野だった。大きなゲインからチャンスを生み出し、つないだボールを再度吉野が受け取り、インゴールへ飛び込んだ。２１－０。

23分。合同のキックをバックスリーで処理し、そこへサポートに来たFL本橋がピックして独走をはじめる。ハーフウェイ付近から全ての合同DFを抜き去り、インゴールまで走りきった。２８－０。

24分。世古のゴロパン攻撃に法政FWが猛ラッシュ。一気にターンオーバーをしてHO森田がトライ。３５－０。

ここで前半終了。

後半も法政ペース。

4分。世古がギャップを見つけ前に出る。そこで高橋がつなぎ、秋谷へとボールを渡す。秋谷がインゴールまで走りきった。４２－０。

9分。FWが接点で勝てず苦戦が続くが、BKの展開で前に出る。パスをつなぎ最後は開いた深谷へつないだ。４９－０。

12分。相手のキックに対して処理がもたつき、その後のパスも繋がらないが、ここも深谷が個人技で切り抜け独走。５４－０。

15分。BKへのプレッシャーが少なくなり、WTBにスペースが生まれ始めた。吉野がノーマークになり、トライ。５９－０。

18分。世古のキックが合同陣深くまで入り込み、相手FBの蹴り返しをつないで前に出る。そこでできたポイントから鈴木が持ち出しトライ。６４－０。

その後、法政は大ピンチを迎える。合同の最後の意地が炸裂し、自陣5mまで攻め込まれる。徹底したFWのゴリゴリ攻撃に対して、食い止めるのが精一杯で、ボールを奪うことはおろか陣地を回復することもできない。合同の攻撃は実に5分におよび、その間法政は自陣ゴール前に釘付けになっていた。
しかし、法政のDFもがんばり、最後のゴールラインだけは割らせなかった。そして合同のプレッシャーが弱くなったところでボールをターンオーバーし、ピンチを脱することができた。

そしてここでノーサイドの笛が鳴り響いた。

得点こそ開いたが、苦しい試合であった。先週の武蔵野東もそうだったが、彼らは自分たちのやるべきことを信じてやり続けていた。そしてそれは強力なものであった。我々法政は今後彼らの戦い方を見習っていく必要があるだろう。武蔵野東のタックル、合同Ｈの接点でのファイト。彼らの姿を忘れないでほしい。

次は東京朝鮮。ここも夏休みに何度も対戦させてもらった相手だ。合同練習もやった。試合では僅差で全て負けている。これからの3週間で彼ら以上の努力がどれだけできるか、これがこの差を埋めるかどうかの分かれ目になるだろう。次はキャプテン伊藤も戻ってこれるかもしれない。きっと彼はみんなに感謝の気持ちを持って戦うだろう。そしてみんなもそれに応えて熱く燃えるだろう。そんなゲームが見てみたい。

がんばれ法政！！