法政大学ラグビー祭。満開の桜の下、法政二高との定期戦が行われた。二高は数年前に群雄割拠の神奈川県を制して花園に出場した強豪校であり、私が顧問になってからの9年間で、3年前の吉岡主将率いる58代での一度しか勝利していない。なんとしても二度目の勝利を、そしてたくさんの先輩方に誇りを持ってもらえるような試合を、怪我のため出場できない伊藤主将の分もと、例年以上に気持ちを込めて選手たちは試合に臨んだ。

4分。自陣22ｍからパスでつなぎ前へ出る。ＦＢ深谷がすばらしいスピードで二高ＤＦを切り裂き大きくゲイン。最後はＳＯ世古から、この日怪我の伊藤に代わってスタメンに入ったＷＴＢ北が先制のトライを挙げる。５−０。 8分。自陣22ｍから今度はハイパンを使うも、これはうまく処理され、ＦＷでゴリゴリに前に出られ、ゴールラインを割られてしまう。５−５。 11分。敵陣10ｍでのラインアウトでサインプレーを使い、ＳＨ中田に直接ボールを投げ入れる。ここは惜しくも止められるが、そのボールをもらった世古が抜け出しトライ。１２−５。 19分。ＰＲ佐藤が相手のボールを奪い取りターンオーバー。このボールを世古→ＣＴＢ高橋→ＣＴＢ神村とつなぎ大きくゲイン。ラックができたところで中田がパスダミーを使いポイントサイドを抜き去った。１７−５。 27分。マイボールラインアウトから世古が二高ＤＦのギャップを見つけ走りこみ、一人で最後まで持っていった。２４−５。 後半に入っても法政のペースで試合が展開される。 2分。ＨＯ森田が相手を抜きながらオフロードパス。そのパスを深谷がもらい相手ＦＢを交わして独走トライ。３１−５。 4分。中田から、途中出場の期待の1年生・ＷＴＢ杉山がパスを受け、すばらしいスピードでタッチライン際を駆け抜ける。３８−５。 9分。杉山がナイスタックルで相手ボールを奪う。そこで得たボールをまたも世古がギャップを突破し独走。４５−５。 途中二高のペースになりかけけるも、中田がすばらしいタックルでゲインを切らせない。この日の中田はＯＦ・ＤＦともに体を張った鬼気迫るような働きを見せ、まさに獅子奮迅の活躍でチームを引っ張っていた。 13分。世古のキックパスを杉山がキャッチ。一人かわして高橋へラストパス。５２−５。 深谷の活躍も目覚しく、バンバンタックルに入り二高の攻撃をことごとく潰す。ＤＦ最後の砦として、1対1を全て止め最後まで一度も抜かれることはなかった。 18分。二高も最後の意地を見せる。法政のミスが続き、自陣ゴール前まで下げられる。ここで前半と同じように大型FWによるゴリゴリ攻撃。押し込まれてしまった。５２−１０。 21分。またも自陣ゴール前まで攻め込まれ、FWにモールで押し込まれる。５２−１５。 26分。No.8鈴木が相手ボールをジャッカルして展開。最後は世古がこの日4つ目のトライを奪い、二高の息の根を止めた。 そしてここでノーサイドの笛。 3年ぶりの勝利。兄弟校との対戦は、ある意味花園へ続く公式戦よりも大切であり重いものだ。その試合を全力で戦い、勝利を収めることができた。本当にうれしい。試合後にたくさんのOB・父兄の方々から声をかけていただいた。やはりみなさんも二高に負け続けてきた日々を悔しく思い、我々の勝利を祈ってくださっていたのだ。だからこそ自分のことのように喜んでくださったのだろう。 今日の戦いは本当に満足のいくものであった。私は選手の君たちを誇りに思う。ここで得た大きな自信を、来週から始まる春季大会に生かしていこう。そして悲願である関東大会に行こう。最後に出場してから、早7年もの月日が過ぎてしまった。今年こそは必ず。また諸先輩方が誇れるような試合をしてほしい。 がんばれ法政！！

法政 Ｆ Ｗ 1 野越　雅史 3 2 森田　高州 3 3 佐藤　匠 2 4 鶴田　泰祐 3 5 前原　宗明 3 6 本橋　勇 3 7 平野　睦 1 8 鈴木　勇太朗 3 H Ｂ 9 中田　拓夢 2 10 世古　陽泉 2 T B 11 北　知典 2 12 高橋　湧 2 13 神村　賢 3 14 吉野　裕貴 2 ＦＢ 15 深谷　恭平 3 リ ザ ｌ ブ 16 石井　伸明 3 17 藤代　達也 2 18 太田　啓翔 2 19 宮本　廣樹 1 20 星谷　孝太朗 1 21 杉山　了伍 1 22 23 24 25	法政 法政二 4 Ｔ 1 2 Ｇ PＧ DG 24 前半 5 5 Ｔ 2 5 Ｇ PＧ DＧ 35 後半 10 59 合計 15
	交代 入替 前半19分 7 ⇒ 17 入替 後半0分 17 ⇒ 18 入替 後半0分 11 ⇒ 21 入替 後半0分 14 ⇒ 20