GAME08

ついにこの日がやってきた。全国大会都予選初戦。相手は八王子高校。1・2年生しかいないが、決して楽に勝てるチームではない。どのチームだってこの大会を目指して練習してきたのだから。だが、我がチームの勝ちたいと思う気持ちはどのチームより強いだろう。色々あったチームだ。だからこそいいチームになった。1試合でも多くこのチームで試合をして、勝つ喜びをみんなで味わいたい。花園へ向けた奇跡の快進撃はここから始まるのだ！

法政ボールでキックオフ。

立ち上がりに怒濤のラッシュを見せる法政。
2分。怒濤のラッシュからマイボールをゲットし、CTB川村やFB小池（宏）がすばらしい突破を見せる。そして今度はLO満尾が開いたスペースに飛び込み、いきなりのトライを奪う。７－０。
6分。SH井元が絶妙の場所にハイパントを落とす。この日の井元は、キックのみならずボールを良く動かす素晴らしいゲームメイクをしていた。そしてそのキックをマイボールにし、PR小林が相手2人につかまりながらも、引きずりながら突進。インゴールまで走りきる。１４－０。
16分。相手ゴール前でラインアウト。これを新しく身につけたドライビングモールで押し込む。１９－０。
22分。ゴール前ペナルティーから、これも小林が俊足を活かして左隅に飛び込みトライ。２４－０。
24分。八王子も反撃を見せる。終了直前のプレーでペナルティーをゲットし、ゴールを狙う。成功し、3点を返す。２４－３。

後半も法政はいい立ち上がりを見せる。
1分。どちらかと言うとFWメインで攻撃していたチームであったが、この日はBKも大活躍をする。井元が動き、そこに本橋・川村の両CTBだけでなく、WTB三上なども素晴らしいスピードで突っ込んでくる。どんどんゲインをしていく。ここで期待の1年生WTB鈴木（勇）が相手を振り切り独走。最後まで走りきった。３１－３。
6分。No.8西勝のエイタン攻撃から井元⇒川村⇒村山と華麗に繋がる。FL村山はこのボールをしっかりとインゴールまで運んだ。３８－３。
15分。村山がまたも走る。この日の村山はとにかく良く走っていた。この試合の影の功労者である。モールから村山が抜け出ると、最後はPR小池（悠）が左隅にトライ。４３－３。
22分。この日あまり使っていなかったモール攻撃が、ここで爆発する。ガッチリとモールを組むと、30メートル以上のゲイン。八王子は全員でディフェンスするも止まらない。右側がポッカリ開いたところを、FL鈴木（遼）が見逃さず飛び出す。トライ。５０－３。
24分。プレーが切れればノーサイドという時間になった。だが八王子は戦うことを諦めなかった。11番が法政の崩れたDFの隙を見事なステップで切り裂く。結局5人が抜かれ、70メートルを走りきられる。５０－１０。意地を見た。

そしてノーサイド。

前半も後半も、最後のプレーで失点した。相手の意地もあったが、法政に隙もあったのだろう。次は成蹊である。ちょっとしたミスでも命取りになる。これからの3週間、もう一度気持ちを入れなおしてがんばって欲しい。
しかし、とにかく勝ててよかった。これでこのチームでラグビーが続けられる。勝負である以上勝ち負けがあるのは当然だが、負けてしまうとそのチームは解散だ。3年生は引退してしまう。日ごろ共に切磋琢磨させてもらっている明治学院はこの日で負けてしまった。八王子の分も、明治学院の分も、負けてしまった学校の思いも背負って、成蹊に勝とう！

最後に、明学キャプテンのケンタローと3年生。お疲れ様。色々とありがとう。