HOME NEWS MEMBER SCHEDULE RESULT ALBUM OLD BOYS


  



全国大会東京都予選3回戦。相手は都立大泉高校。2回戦を素晴らしい形で勝ちあがってきた強敵である。
法政は夏から怪我人が続出し、前回の試合では春にスタメンに名を連ねていた選手が半分離脱し、1年生が5人もスタメンに入るという緊急事態であった。その1年生のがんばりもあり昭和第一に勝利し、その後怪我人も大多数が復帰し、今度こそは快勝を誓っていた。しかし大波乱となった試合は大いにもつれた。

法政ボールでキックオフ。

法政はこの日課題を1つ掲げていた。エンジンのかかるまでに時間がかかることがあり、中々波に乗り切れないことが多かったため、立ち上がりから爆発的に、ということがテーマであった。副将CTB楠原の『開始1分以内にトライをとろう』という言葉に、選手たちは大きくうなずいていた。

1分。その楠原の言葉どおり、法政はチャンスを迎える。大きく飛んだキックオフのボールを大泉ディフェンスがキャリバックの反則。いきなり相手ゴール前5mからのマイボールスクラムという願ってもないチャンス。ここで国体で第3位に輝き、一段と成長した主将No.8吉岡が得意のエイタン攻撃。大泉もこれにはマークを厚くしており一度は止めるが、大泉ディフェンスが真ん中に集まったところでWTB小池がブラインドサイドがフリーになっているのを見つけ、冷静にボールを受け右隅にトライ。まさに爆発的な先制攻撃であった。5−0。
3分。しかしこのままの勢いで一方的に攻め込めるほど大泉はヤワではなかった。大型FWがライン参加し、法政ディフェンスを突破する。法政は立て続けにオフサイドの反則を犯し、最後はNo.8に飛び込まれてしまう。5−5。
5分。しかし法政も黙らない。すぐさま反撃へ移る。相手のペナルティーからモールを形成。ジリジリ押し込み、FL澤井がトライする。12−5。
6分。今度は大泉の反撃。BKが展開した後、オープンキック。これを先ほど華麗なトライを奪った小池が痛恨のチェイスミス。敵に拾われ独走される。12−12。
開始6分で2トライずつ。誰も予想しない展開であった。
その後試合は落ち着きを見せ始め、一進一退の攻防となる。
18分。ここで試合が再び動き出す。再び敵陣に戻ってきた法政は、BKで再三にわたる展開をみせる。ここで外に意識が奪われた大泉ディフェンスを見るや、SO薄井が内側をつき突破する。そしてトライ。19−12。
23分。またも大泉は追いつく。法政陣22m付近でラインアウトを奪うと、またしても強力No.8のライン参加。これが止められない。そのまま飛び込まれる。19−19。
27分。再び法政はピンチを迎える。自陣でペナルティーを犯し、相手は迷わずペナルティーゴールを狙う。距離は30m、ど真ん中。ここでゴールが決まれば、法政は初めてリードを奪われて後半を迎えるという嫌な展開になることが予想された。しかし相手のキックはわずかに右にそれる。誰もがこれで前半終了と思ったその時、法政はこのボールを右へ展開した。一瞬集中の切れた大泉は対応しきれなかった。一気に相手ゴールまで運び、最後はSH乾がトライを奪う。26−19。まさかの展開であった。
29分。しかしまだ前半は終わっていなかった。再び攻め込まれここで痛恨の反則。相手SOが今度はしっかりとペナルティーゴールを決めた。26−22。
ここで前半終了。

後半もどちらに転ぶか全く分からない展開。
3分。最初に流れを引き寄せたのは法政。大泉キックオフのボールがそのままインゴールへ。好位置からのマイボールスクラムとなる。ここでジワジワ前に出て、22m内側でラインアウトをゲットする。ここで今日一番効果的であったモール攻撃。そのまま押し込んだ。31−22。その後も法政ペース。
19分。これも相手のキックミスから22mからのラインアウトをゲット。再びFWのモール。大泉もよく耐えるが、今度はBK展開へ。最後はWTB小池が前半でのミスを取り返すこの日2つ目のトライ。36−22。勝負あった!かに見えた。しかし大泉の目はまだ死ななかった・・・。
26分。大泉は法政陣22mからいくつもポイントを作り前へ前へ出てくる。そして一気にゴール前まで詰め寄ると怒濤のラッシュ。法政も粘るがついにゴールラインを割られてしまう。36−27。
28分。またも大泉の攻撃。自陣深くから展開。またも大きくゲインされ、FB丸田が食い下がるもインゴールまで行かれてしまう。36−32。何とここへ来て4点差に詰め寄られる。
29分。完全に勢いに乗った大泉は止まらない。再びボールを奪うと、この日何度も法政を苦しめたNo.8が右サイドを突破。このまま抜ければ逆転トライも、と思われたが、わずかに右足がタッチラインの外へ。そしてここでノーサイドの笛。


4点差・・・。客観的に見ることが出来れば、追いつ追われつのナイスゲームだったのかもしれないが、思い入れのあるチームであれば観ているほうはたまらない。心臓を握りつぶされてしまうような思いだった。しかし、どちらのチームも諦めずに最後まで戦い抜いた。それだけは間違いない。法政には大泉の闘志も次の明大中野にぶつけてもらいたい。
次戦は早くも準々決勝となる。相手は明大中野。春に我が校の関東大会行きを阻んだ憎き相手である。法政中学でラグビーをやっていた面々は、3年前に明大中野中に負けて中学ラグビーを引退させられている。同じ相手に何度も負けるわけにはいかない。是が非でも勝ち、東京朝鮮のグランドへ行こう!


花園まであと3勝!



法政一

1
大濱 裕之
3
2
遠山 周平
3
3
玉川 嘉文
2
4
西勝 重明 
2
5
植松 聡宏
1
6
澤井 正和
3
7
小林 修平
2
8
吉岡 耕
3
H
9
乾 良太
3
10
薄井 智
3
T
B
11
三上 康平
1
12
河辺 賢人 
1
13
楠原 光弥
3
14
小池 宏明
2
FB
15
丸田 喬仁
3



16
満尾 怜右
1
17
関谷 俊彦
3
18
鈴木 遼平
2
19
村山 航太
1
20
井元 翔太
2
21
小池 幸宏
1
22
河内 孝裕
1
23
谷口 智規
2
24
渡辺 祐志
1
25
多田 健人
1
法政一
昭和第一
4
3
3
2
PG
1
DG
26
前半
22
2
2
PG
DG
10
後半
10
36
合計
32

交代