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いよいよ全国大会東京都予選が始まった。3年生にとっては花園につながる最後の大会である。今年の3年生は法政一中時代に関東大会に出場したメンバーが多く残り、また高校から新たに加わった強力な仲間もいた。周囲の期待通り、春にはラグビー祭で法政二高を倒してみせた。関東大会には惜しくも出場できなかったが、夏を乗り越え、チーム力はさらに上がっている。どの選手も、この大会が始まるこの日を、待ちわびていたのだ。

天気予報では雨であったが、選手の気迫が太陽を連れだしたのであろう。快晴の空の下、ついに全国大会へと続く戦いの火蓋が切って落とされた。

序盤は一進一退の展開。法政が自慢のBKではなく強力にパワーアップしたFWで攻め込めば、昭和第一の大型FWも負けじと突き進んでくる。法政はここのところ怪我人が多く、春に出ていた主力が6人いない。そのポジションには新加入の1年生が多く入る状況であったため、なかなか簡単にゲインすることが出来ない。チームは浮き足立ち、万が一先制トライを奪われでもしたら、そのままズルズルいってしまう可能性も・・・という危機感すら漂っていた。
しかしここでチームを救ったのは、その1年生達であった。
13分。1年生WTB川内がいい形でボールをもらいライン際を快走。相手ディフェンスに捕まるが、HO遠山がナイスフォロー。そこへ同じく1年生CTB三上が素晴らしいスピードで入ってくる。三上はゴール前までゲインしたが、惜しくもタッチを割った。1年生がこれだけがんばっているのに、上級生がやらないわけにはいかない。そのラインアウトを強引に奪うと、素早くモールを形成。そのまま押し込みトライ。5−0。
17分。これで勢いづいた法政はFWでゴリゴリ押し始める。接点でことごとく勝ち、相手をめくり上げた。怒涛のラッシュで前に出て、最後は主将No.8吉岡がトライ。
12−0。
さらに法政は攻撃の手を緩めない。
22分。相手ゴール前スクラムから吉岡のエイタン攻撃。吉岡は来月おこなわれる国体に東京都代表として出場する。さすが国体選手と思わせるトライであった。
17−0。
ここで前半終了。

前半をいい形で終えられた法政は、後半、さらに勢いづきたかった。怪我をしてスタメンを外れていたエースSO薄井を投入し、丸田を本来のCTBに戻す。これでさらに勢いを増し、トライを量産する・・・はずだった。しかし昭和第一の目は死んでいなかった。

後半も序盤は法政ペース。
2分。右22mスクラムからブラインドが手薄になっていることに気づいたWTB谷口がダッシュ。ボールをもらうとディフェンスを切り裂きインゴールへ。22−0。
6分。相手ゴール前のペナルティーから安定しているスクラムを選択。吉岡のエイタンはギリギリで止められたが、CTBに戻って勢いづいた丸田が飛び込む。27−0。
勝敗は決したかに思えた。
しかし昭和第一の折れない心はここからがすさまじかった。巨漢FWを中心にゴリゴリ前に出てくる。法政はたまらずペナルティーを連発。そこへまたもや大型FW。
11分。ついにディフェンスを突破されトライを奪われる。27−5。
その後は法政も、SO薄井が痛めた足で力走を繰り返すなどして盛り返した。両軍に疲れも見え始めターンオーバーが多くなり、ボールが落ち着かなくなる。しかしまたもや徐々に押し込まれ始める。
24分。ロスタイムに入っても押し込まれ、今度はBKにつながれトライを奪われる。
27−12。
ここでノーサイドの笛。


あと10分あったら結果は違っていたかもしれない、そんな風に思わされる試合であった。それにしても昭和第一の粘りは素晴らしかった。いくら体が大きくても高校生である。後半に入って30点近い点差がついていればどうしても意気消沈してしまうチームが多い。しかしながら昭和第一は最後まで勝負を捨てず、我が陣に1mでも深く入っていこうという思いが強く感じられた。非常に学ぶもの得るものが多い試合であった。反省点もたくさんある。しかしこれはトーナメントである。負けてしまっては、もう反省はできないのだ。まだ反省できるありがたさと、このメンバーでもっとラグビーが出来るといううれしさを胸に、10月15日の試合に備えていってもらいたいものである。


花園まであと4勝!



法政一

1
鈴木 拓馬
1
2
遠山 周平
3
3
玉川 嘉文
2
4
西勝 重明 
2
5
植松 聡宏
1
6
澤井 正和
3
7
小林 修平
2
8
吉岡 耕
3
H
9
乾 良太
3
10
丸田 喬仁
3
T
B
11
河内 孝裕
1
12
河辺 賢人 
1
13
三上 康平
1
14
谷口 智規
2
FB
15
小池 宏明
2



16
大濱 裕之
3
17
満尾 怜右
1
18
田中 智之
1
19
齋藤 駿
1
20
鈴木 遼平
2
21
村山 航太
1
22
井元 翔太
2
23
小池 幸宏
1
24
薄井 智
3
25
楠原 光弥
3
法政一
昭和第一
3
1
PG
DG
17
前半
0
2
2
1
PG
DG
10
後半
12
27
合計
12

交代
入替
後半0分
11 → 24