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春季大会トーナメント3回戦。明治大学中野高校との試合を迎えた。明大中野は新人大会でベスト4に入った強豪である。サイズが大きく、オール東京に何人も選手を送り出している。強い相手であり、厳しい戦いになることは予想されたが、ここを倒さないことには関東大会に出場することができない。
試合前には全員で泣いた。今までのどんな試合より気持ちが入っていた。みなこの試合に照準を合わせてきたのだ。

法政ボールでキックオフ。

このキックオフのボールをキャッチした明中は最初の攻撃を仕掛けようとする。しかしWTB谷口の強烈なタックルが刺さり、いきなり明中を陣地深くに釘付けにすることに成功した。このプレーにより、法政が先に流れを作ることができた。
3分。FB木村がいつものように快速を飛ばし相手ディフェンスラインを突破。ゴール前でミスがあり得点までには至らなかったものの、味方は俄然勢いづく。
4分。SO薄井からのハイパント攻撃を相手がうまく処理。そこから展開されピンチになる、かと思われたが、ここも谷口のナイスタックル。明中を前に出させない。
6分。35m付近左サイドで明中がオフサイドの反則。LO関谷がペナルティーゴールを狙うが、惜しくも外れてしまう。
10分。22m中央で再び明中が反則。法政は再びPGを選択し、関谷を信じる。今度は見事成功!3−0。待望の先制点を奪う。
しかし段々と陣地を取り返してくる明中。彼らは攻撃になるとものすごい圧力を与えてきた。そしてついに点数を奪われてしまう。
13分。この試合初めて明中にモールを作ることを許し、押し込まれてから右に展開される。CTB丸田と木村で一旦は食い止めるも、後から後から来る圧力にサイドを突破されトライを奪われた。3−5。
15分。法政も反撃を見せる。相手陣40m付近左サイドから再びPGを狙う。これは惜しくも外れたが、法政も何とか食らいついていく。
19分。再び敵陣に入った明中は、やはりガンガンプレッシャーをかけてくる。ゴール前でのノックオンのおかげで救われたが、そのミスで得たスクラムをあろうことかターンオーバーされてしまう。相手No.8がそのまま持ち込みトライ。3−10。そしてここから明中は完全に勢いづいた。
23分。左サイドでタックルが甘く、突破される。木村が追いすがるも一歩届かずトライされる。3−17。
28分。タッチキックが外に出ず相手ボールに。タックル入るも繋がれ大きく展開。またしても左サイドで独走を許しトライ。3−22。
怒濤の攻撃を受けて前半が終了した。

前半の最後、さすがはベスト4という明中のラッシュを受けた法政だったが、下を向いて意気消沈しているものなど一人もいなかった。キャプテンNo.8吉岡が味方を鼓舞し、副将であるHO遠山・CTB楠原も味方を勇気付ける。再び闘志をむき出しにし、法政フィフティーンはグランドへ戻っていった。

後半の立ち上がり、闘志を取り戻した法政は前へ出る。前半と同じようにすばらしい出足を見せ、流れを引き戻そうとする。
6分。モールで押し込まれそうな時に、楠原がすばらしいターンオーバー。木村につなぎ、独走。大きくゲインする。
7分。しかし敵陣深くまで持って行ったこのボールを再びターンオーバーされ、逆に大きく取り返される。最後は展開されトライまで持っていかれてしまった。3−29。
その後も法政は敵陣でラグビーをすることが出来なくなっていった。
15分。今度は右のディフェンスが甘く押し込まれてしまう。ここも突破されトライ。
3−36。もはやこれまで、と思った。
しかしながら、法政は最後の意地を見せる。
25分。薄井のキックを相手が処理ミス。敵陣5mからマイボールスクラムという願ってもないチャンスを得る。このチャンスで法政FWがその力を発揮する。ゴリゴリの肉弾戦を制し、最後はPR大濱が飛び込んだ。8−36。
その後も反撃を見せるが、いかんせん時間がなかった。万事休す。ノーサイドの笛を聞いた瞬間、法政フィフティーンはグランドに崩れ落ちた・・・。


負けてしまった。トーナメント形式である春の大会はここで終わってしまった。上位6校に与えられる関東大会出場権を逃し、秋の大会のトップシードも獲得できなかった。しかしながらこの試合では、WTB谷口が見せたような低くて鋭いタックルが、何度も明中に突き刺さった。『前へ』の明治に、前へ出る明治らしいラグビーをさせなかった。ここ数試合に見られた、心を揺さぶるようなプレーはこの試合でも見ることが出来た。
だが、負けは負けである。技術的なことを上げればきりがないが、何よりも体のサイズで大きく劣っていた。本人たちもそれを痛感したのだろう。試合終了後、そのまま学校へ戻り全員でウェイトトレーニングをした。この悔しがる気持ちと、勝つために努力を惜しむことのない強い意思を持っていれば、法政はまだまだ強くなる。そして残された最後の大会で、悲願の花園出場を勝ち取ってくれることを確信している。
がんばれ法政!!



法政一

1
大濱 裕之
3
2
遠山 周平
3
3
玉川 嘉文
2
4
安藤 良一
2
5
関谷 俊彦
3
6
澤井 正和
3
7
小林 修平
2
8
吉岡 耕
3
H
9
乾 良太
3
10
薄井 智
3
T
B
11
小池 宏明
2
12
楠原 光弥
3
13
丸田 喬仁
3
14
谷口 智規
2
FB
15
木村 貴瑛
3



16
西勝 重明 
2
17
井元 翔太
2
18
鈴木 遼平
2
19
河辺 賢人 
1
20
21
22
23
24
25
法政一
明大中野
4
1
1
PG
DG
3
前半
22
1
2
2
PG
DG
5
後半
14
8
合計
36

交代
入替
前半22分
4 → 16
入替
後半15分
5 → 4