春季大会合同チームリーグ東京都決勝戦。
4月から行われていた春季大会は、コロナの感染拡大の影響を受け例年とは違ったフォーマットで開催された。単独チームは関東大会予選を兼ねたトーナメントを戦い、合同チームは合同チーム同士でのリーグ戦という形になった。法政の所属する合同Cは無事に全勝でリーグ戦を勝ち抜いたが、春季大会としてはそこで終了となった。
だが、せっかくこうして集まった仲間だ。たった2試合では少なすぎる。KOBELCOカップの中止となり合宿も無くなってしまった。それでも下を向かず日々を一生懸命に過ごしている高校生たちのために、何か思い出に残るものを作ってあげたい、そういう思いから、春季大会で勝ち残った3つのチームによる決勝リーグを企画した。もちろん高体連主催ではない。あくまで自主的に行った交流戦という扱いだ。しかし東京都の決勝戦であるのは事実である。残念ながら合同H(駒込・日大二・大泉・東工大付属)はコロナの関係で試合が不可となったが、合同B(田無工業・武蔵・町田工業)との頂上決戦を迎えることとなった。
ヤーボキックオフで開始。
キャッチしたFL染谷がいきなりのビッグゲイン。敵陣に入るとフォローに来たLO亀井にパス。更にゲインをすると敵陣ゴール前まで迫る。
1分。ラインアウトから染谷がまたも突破。このチャンスにSHキャプテン奈良が空いたサイドを突きインゴールに飛び込む。5-0。
4分。幸先の良いスタートを切った合同Cだったが、合同Dもすぐさま反撃。連続ペナルティーで劣勢になると、相手10番の素晴らしいランを止めることができずトライを奪われる。5-5。
その後は一進一退の展開が続く。
15分。染谷がジャッカルでターンオーバーしたボールを左へ展開。数分間にわたる連続攻撃の末、ついに勝ち越しトライを奪った。10-5。
その後はどちらも譲らず前半終了。
春季大会同様、この試合もベンチ入りしたメンバー全員で戦う。交代が自由に許されていたこともあり、前後半ともに全員が出場した。
後半は一進一退。スクラムをはじめとする接点での強さを発揮する合同Bに対し、速さとフィットネスで厚みを持たせたい合同C。
どちらも力を尽くして走り、どちらも全力でタックルし続けた。そうして時間が過ぎていく。
後半18分。ついに試合を決定づけるトライが生まれた。左サイドを突破し、何度も阻まれたインゴールまでボールを運ぶことができた。15-5。
その後合同Bも意地を見せ合同C陣へ攻め込んでくるが、これをしのぎノーサイドの笛の音を聞いた。
東京都優勝、である。
手作りの大会でどこの記録にも残らないだろうが、我々が東京都の合同チームの中でNo.1になった。その事実は変わらない。
だが優勝したことより、こうしてコロナ禍でたくさんの制限がある中、素晴らしい仲間たちと素晴らしい試合ができたことが何より嬉しかった。ネガティブな要素はいくらでも見つけられるこの時代に、こうして熱い試合をすることができたこと、多くの人たちに感謝しなくてはならない。
これで合同Cとしては解散となる。秋に向けて新しい合同編成が発表されており、明日からは別々の道を歩むことになる。だがこうして共に戦えた仲間と、これからまたラグビーを続けている限り色々な場面で再会するだろう。そしてその際には「友」として再会することができるはずだ。それが合同チームを組む最大のメリットでもあるのだから。
だからこれからもラグビーを続けよう。
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