春季大会トーナメント3回戦。
先週は良い勝ち方をした合同G。対するは早稲田高等学院。昔から何かと因縁のあるチームだ。一昔前、法政高校は都内で「都内でスポーツ推薦を取っていない学校の中で最上位にいること」を密かに誇りにしていた。そのプライドを一番燃え上がらせる存在が早稲田高等学院だった。彼らもスポーツ推薦はとっていない。我々以上に勉強も出来る。負けるわけにはいかない。そういう思いが強く出る相手だった。彼らとの試合中には、熱くなりすぎてしまうような時もあった。そんなライバルだった。時代は流れそれぞれの置かれている立場も変わったが、やはり私の胸には負けたくないという思いが、いつも以上に強くあった。
マイボールでキックオフ。
序盤は良い入りをした合同G。スクラムは押し勝っており、SO細井のキックも冴えている。
4分。だが初めてのDF機会となったこの時間に、先制トライを奪われてしまう。連続攻撃でFWが寄せられたところで左へ展開。空いた左サイドを走りきられてしまった。0-7。
10分。スクラムから早高院の12番が鋭いステップでCTB小林をかわすと一気に加速。FB古瀬との1vs1になるがこれも振り切られてしまう。0-14。
15分。今度は合同Gの時間帯。連続攻撃でゲインを重ねる。練習してきたシェイプが機能し、FL立原のビッグゲイン等もあり早高院陣に攻め入る。しかし途中でミスが出て得点を奪うには至らず。
19分。再び早高院の猛攻にさらされるも、ここは古瀬が素晴らしいタックルでピンチを救う。
24分。またしても早高院の連続攻撃を受ける。自陣ゴール前でピック攻撃を何度も受けるが、ここは必死のDFで凌ぎきる。
28分。しかし引き続き押し込まれ続け、やはりFWが中央に集められたところで左へ展開されトライ。0-21。
その後はロスタイムに小林や立原が素晴らしいスピードでゲインを重ね、早高院ゴール前まで攻めるも、とりきれず。
ハーフタイム。
接点では負けていない。セットプレーも勝っている。しかし早高院のDFが良い。そしてそのDFを前にミスを重ねてしまう、というシーンが繰り返された。よりシンプルにプレーしようと修正をし、再びグランドに飛び出していく。
後半も立ち上がりから早高院の攻撃を受ける。しかしLO山口の攻守にわたる活躍もあり、ピンチを切り抜ける。
8分。この頃から次第にペナルティーが目立ち始める。疲れが出てきたのか、右サイドが大きく余りそこを突かれトライとなってしまう。0-26。
9分。しかしまだまだ諦めない合同G。No.8甲川がキックオフのボールに猛然とプレッシャーをかけると、ボールを奪う。ここで古瀬や甲川がゲインを重ねていくが、やはり敵陣でのミスからトライはとりきれない。
15分。再び早高院が攻め込んでくるが、ここも古瀬を中心に良いタックルが多くあり食い止めている。
16分。だんだん足も止まり始めた。初めての60分間の試合ということもあったのか、疲労の色が見え始めた。DFにギャップが生まれ、簡単にそこを抜かれてトライ。0-33。
18分。声も少なくなってきて下を向く選手も出始めた。それでも細井の素晴らしいタックルなどがあり、まだ諦めていない選手がいることが、チームを鼓舞している。
19分。ここもDFのアップが少なくタックルも甘くなり、トライまで持っていかれる。0-40。
26分。苦しい時間となったが、甲川などが必死にタックルし続ける。この日の甲川はATでもDFでも本当にたくさんプレーし、チームのために体を張り続けていた。これが3年生、これがリーダーという姿に見えた。法政の2年生1年生にはよく覚えておいてもらいたい。
ロスタイム。諦めなかった選手の頑張りが、ついに実を結ぶ。少しずつゲインを重ねると、ここではミスをしない。苦しくなった早高院はペナルティーを連発し、そのボールを合同GはすべてハリーでGO。HO桑原のゲインでゴール前まで攻め込むと、最後は小林がインゴールに飛び込んだ。トライ。意地の1本を返した。5-40。
そしてノーサイド。
残念ながら負けてしまった。正直もうちょっとやれるかと思っていたが、現実は厳しいものであった。ただ、局面局面でのハンドリングエラー、60分間走れるフィットネス、そして最後まで声を出して前を向く強い心、どれもが足りなかったことは明確であった。またやりなおそう。もっと練習して、強いチームに、強い自分になろう。まだ若いチームだ。これからいくらでも伸びていく。今日の負けを、最高の教科書にしていこう。
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